竜宮音秘の調べ・神響き、天岩戸開きの祝いの神楽歌

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正式な結婚=結魂

  • 2010年10月31日 20:59
  • Posted by Yamatofuji

出雲の八重垣神社の由緒書に、「正式な結婚」という言葉が書いてあります。
正式な結婚とは、八重垣神社の御祭神である、須佐ノ男命(スサノオノミコト)と櫛稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)の結婚のことを表しています。

正式な結婚とは、魂の結び、すなわち「結魂」を意味しています。
正式な結婚により、魂の永遠の結びつきが約束されます。
結婚の成就とは、魂の結びつきを表しています。

動物の結婚とは訳が違う、正式な結婚であり、誰もがこの結魂、すなわち、魂の永遠の結びつきを望むのですが、現実にそれを得ている人は少ないようです。

伊邪那岐命(イザナギノミコト)が黄泉(よみ)の国から黄泉帰って(蘇って)から、筑紫の日向の橘の小門(おど)の阿波岐原(あはきはら)にて禊祓えをされた時、次々に神様がお生まれになり、一番最後にお生まれになったのが、三貴子と言われる、天照大御神(アマテラスオオミカミ)、月読命(ツクヨミノミコト)、須佐ノ男命(スサノオノミコト)です。

須佐ノ男命は、元々ものすごく高貴な生まれでありながら、母が恋しいと泣き叫んでばかりいて、父・伊邪那岐命に追放されたり、乱暴狼藉を働き、姉・天照大御神の岩戸閉めの責任を取らされて高天原から追放されたりと、自らの本当の力を閉じ込めたまま自分自身を低き所に貶めるような体験を重ねた後に、八俣の大蛇(おろち)を退治して、中から出て来た三種の神器の一つである草薙の剣を天照大御神に献上し、晴れてめでたく、櫛稲田姫命と正式な結婚をされました。

須佐ノ男命は、「我が心すがすがし」と仰って、須賀という所に宮をお造りになり、櫛稲田姫命とお住まいになられました。
この時、須佐ノ男命が詠まれた歌が、我が国最初の和歌と言われています。
 八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を

古事記には単に歴史書としての一面だけではなく、神界の仕組みが隠されており、人が神として出産する内的なプロセスが書かれています。
須佐ノ男命とは、神話に登場する神とか、古代においてそのモデルとなった特定の人物とかだけを指すのではなく、実は、私達一人一人のことでもあります。

須佐ノ男命とは、私達一人一人のことでもあり、元々ものすごく高貴な生まれ(本質は神)でありながら、自らの光を閉じ込めたまま自分自身を低き所に貶めるという体験を重ねた末に、八俣の大蛇(おろち)に象徴されている、否定的想念を退治して自らの本当の力・輝きを取り戻す、という仕組みになっています。

須佐ノ男命の物語には、とても深い意味が秘められていますので、折を見て、少しずつ書いていきたいと思います。

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