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太陽光発電のソーラー機で世界一周初飛行により、クリーンエネルギーの重要性アピール

  • 2016年7月28日 17:19
  • Posted by Yamatofuji

0160713at49_p.jpg7月13日、エジプトの首都カイロ郊外ギザのピラミッド上空を飛ぶスイスの飛行機「ソーラー・インパルス2」(AFP=時事)


 今日は、クリーンエネルギー、再生可能エネルギーに関する話題を一つ。

 ご存知の方も多いと思いますが、太陽光発電の動力だけで飛ぶソーラー飛行機が、世界一周飛行に初めて成功しました。

 太陽光発電の動力だけで初の世界一周飛行に挑戦していたスイスの実験機「ソーラー・インパルス2」が、7月26日午前9時過ぎ(日本時間)に、最終目的地のアラブ首長国連邦の首都アブダビに到着しました。

 総飛行距離は4万2千キロ余り、昨年2015年3月にアブダビを出発してから、なんと1年4カ月余りに及ぶ冒険となりました。

「ソーラー・インパルス2」は、太陽光発電の動力だけでは初めてとなる世界一周飛行を目指して、スイスで開発された実験機になります。

 ジャンボジェット機に匹敵する長さ72メートルの両翼や、機体の上部に1万7000個余りの太陽電池が取り付けられた、1人乗りのプロペラ機になります。

「ソーラー・インパルス2」のプロジェクトの目的は、再生可能エネルギーの価値を世界中にアピールすることです。

 そして、プロジェクトの総予算は1億7000万スイスフラン(日本円でおよそ180億円)であり、ヨーロッパなどの企業からの出資によってプロジェクトが運営されています。

 このプロジェクトを主催しているのは、世界初の気球による無着陸地球一周を成功させた、冒険家のベルトラン・ピカール氏です。

 ベルトラン・ピカール氏は、今回、「ソーラー・インパルス2」の操縦士を務め、見事に、太陽光発電のソーラー機による世界一周飛行を初めて成功させました。

「ソーラー・インパルス2」は、昨年6月、中国からハワイへ向かう予定でしたが、天候不良のため名古屋空港に緊急着陸したことで、日本でも話題になりました。

 そして、日本の名古屋空港からハワイに向かうことになった訳ですが、約5日間にわたる過酷な行程でバッテリーが損傷してしまい、ハワイで飛行の中断を余儀なくされることにもなりました。

 なんと、バッテリーのトラブルにより、ハワイで約9か月間も足止めされることになったのです。

 しかし、今年4月には、「ソーラー・インパルス2」はアメリカ本土へ向けた飛行を開始し、アメリカ本土、スペインなどで小刻みに離着陸をしながら飛行してきました。

 そして、最終経由地のカイロを今月24日に離陸し、26日にアブダビに無事戻ることに成功したのです。

 このプロジェクトの主催者であり、操縦士を務めたベルトラン・ピカール氏(58)は、「ソーラー・インパルスは航空機の歴史以上に、エネルギーの歴史に成果を残した」と述べて、クリーンエネルギー普及の重要性を訴えました。

 今回、太陽光発電の動力だけで飛ぶソーラー飛行機が、世界一周飛行に初めて成功したことは、再生可能エネルギーの利用促進に向けた世界的なアピールとなったようです。




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