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親子関係の根本は、火之迦具土神を生んだ伊邪那美大神が黄泉国に入る仕組みの中に隠されている

  • 2017年1月18日 18:41
  • Posted by Yamatofuji

280px-Akiba_jinja_17.jpg         火之迦具土神の総本宮とされる秋葉山本宮秋葉神社


 親子関係の根本は、古事記において、火之迦具土神(ヒノカグツチカミ)を産んだ伊邪那美大神(イザナミノオオカミ)が黄泉国に入る仕組みの中に隠されています。

『古事記は神界に聳え立つ龍宮城』、こちらの記事の中でも書きましたが、古事記には、単に歴史書としての一面だけではなく、神界の仕組み・プログラムが隠されており、人が神として出産するまでの内的なプロセスが、象徴的に描かれています。

 そして、私たち人間が存在している一番根本を成す親子関係というものの、最も根本となる本質的な部分が、火之迦具土神(ヒノカグツチカミ)を産んだ伊邪那美大神(イザナミノオオカミ)が黄泉国に入る仕組みの中に隠されているのです。
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 古事記において、国生みの夫婦神とされる伊邪那岐大神(イザナギノオオカミ)と伊邪那美大神(イザナミノオオカミ)の間に、火之迦具土神(ヒノカグツチカミ)が産まれます。

 火之迦具土神(ヒノカグツチカミ)とは、一般的には『光り輝く火の神霊』ともされています。

 ところが、この火の神様を産んだことが原因で、母親である伊邪那美大神は、ホト(女陰)が焼けただれてしまい、死んでしまうのです。

 そして、亡くなった伊邪那美大神は、黄泉国(ヨミノクニ)に入ることになります。
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 この時、父親である伊邪那岐大神(イザナギノオオカミ)は、『いとしい私の妻を、ただ一人の子に代えようとは思いもよらなかった』と言って、十拳剣(トツカノツルギ)を抜いて、火之迦具土神(ヒノカグツチカミ)の首を斬ってしまうのです。

 そして、伊邪那岐大神(イザナギノオオカミ)も、亡き妻・伊邪那美大神の後を追って、黄泉国(ヨミノクニ)に入ることになります。

 実は、この火之迦具土神(ヒノカグツチカミ)が誕生した仕組みの中に、人間存在の一番根本的な部分が象徴的に描かれているのです。

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 火之迦具土神(ヒノカグツチカミ)は、自分が誕生したことが原因で、伊邪那美大神のホト(女陰)を焼いて死なせてしまい、自分自身も伊邪那岐大神に首を斬られて死んでしまいます。

 そして、父親である伊邪那岐大神と母親である伊邪那美大神の両親が、共に黄泉国(ヨミノクニ)に入ってしまう訳です。
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 実は、人体においては、首から上が神界となっており、型として出されているのです。

 例えば、会社を退職させられることを『首を斬られる』と表現しますね。

 また、自殺することを『首を括(くく)る』と表現しますね。

 誰が決めた訳でもないのに、『首』という箇所が生命線を表現する言葉として定着しているのは、実は、人体においては、首から上が神界を表しているからなのです。

 また、首には、頸動脈(ケイドウミャク)という、生命線とも言えるような重要な動脈がありますね。

 人体においては、首から上が神界として型で出されているのです。

 ですから、火之迦具土神(ヒノカグツチカミ)が、伊邪那岐大神に『首を斬られた』という表現の中には、『神界から切り離された』ということが象徴的に描かれているのです。
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 仕組みとして、私たち人間一人ひとりは、自分が誕生した時から、物心付くまでの幼少期の間に、様々な否定的想念を潜在意識の中に持つ仕組みになっています。

 そして、その否定的な想念によって、神としての自分自身の本当の光を忘れてしまい、言わば、神界から切り離されたような状態で生きていく仕組みとなっているのです。

 それは、主に幼少期における両親との関係や家庭環境の中で潜在意識の中に植えつけられるものであり、一般的によく言われる言葉で言えば、親子関係におけるトラウマや、傷付いたインナーチャイルド(内なる子供心)などによってもたらされるものになります。

 心理学的な表現を使うとすれば、自己否定・自己嫌悪・自己懐疑・自己憐憫・罪悪感・無価値観というようなネガティブな感情を、誰でも、幼少期において潜在意識の中に植え付けてしまう仕組みになっているのです。

 あなたの潜在意識の中の奥深くにも、そういうネガティブな感情がある訳ですが、顕在意識(表面意識)では、おそらく憶えていないと思います。

 何故なら、一般的に、誕生してから3才位までの記憶は、ほとんど顕在意識(表面意識)には蓄えられていないとされているからなのです。
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 私たちの記憶は、脳の中にある『海馬』という部分が司っていますが、『海馬』は3才頃まではほとんど動いていないとされているようです。

 このため、一般的には誕生してから3才位までの記憶は、ほとんど顕在意識(表面意識)には残っていないということなのですね。

 しかし、あなたの意識の奥深くにある潜在意識の中には、様々なネガティブな感情が刻み込まれている訳なのです。

 そして、物心付くまでの幼少期に潜在意識の中に刻み込まれたことが、その後の人格形成に大きな影響を与え、人生を大きく左右することになります。

 昔からのことわざにもあるように、『三つ子の魂百まで』ということなのです。
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『黄泉国』とは、本当は、何処か特定の場所にあるのではなく、私たち一人ひとりの心の奥深く、言わば、潜在意識の奥深くにある『肥溜め』のような部分なのです。

 あなたの心の奥深く、潜在意識の中にある、否定的な想念の世界のことなのです。

 心理学的な表現を使うならば、自己否定・自己嫌悪・自己懐疑・自己憐憫・罪悪感・無価値観というようなネガティブな感情の世界のことになります。

 私たち一人ひとりが、自分自身の心の奥深く、潜在意識の中に、心の中の『肥溜め』のような世界、言わば、『黄泉国』を持っています。

 そして、自分自身の本当の光を忘れてしまい、『黄泉国』の中に入っているのです。
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 自分自身の中にある、神としての本質の光を想い出し、蘇らせることが、黄泉国からの『黄泉帰り=蘇り』ということなのです。

 それは即ち、あなたの心の中にある『天岩戸開き』ということでもあります。

『伊邪那岐大神の黄泉国からの黄泉帰り=蘇り』とは、即ち、『天照大御神の天岩戸開き』ということであり、同じことを表現しています。

 自分自身の心の奥深く、潜在意識の中にある否定的な想念をいやし、自分自身の本当の光を蘇らせて、光り輝く存在となるということなのです。

 言わば、私たち一人ひとりが、神人のように光り輝いて生きるということなのです。

 古事記では、そのことを『神武誕生』として表現しています。

『神武天皇』とは、2千数百年前に存在したとされる歴史上の人物というだけではなく、本当は、神としての本質の光を輝かせて生きている人間一人ひとりのことでもあるのです。

『神武天皇とは、私達一人一人の事でもある』、こちらの記事の中でも書きましたが、『神武天皇』とは、自分自身の中にある本当の光を輝かせて生きるようになった時の、あなた自身のことでもあるのです。
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 天の仕組みとして、私たち一人ひとりが、言わば、火之迦具土神(ヒノカグツチカミ)なのです。

 そして、誕生した後に、自らの本当の光を忘れてしまい、神界から切り離されたような状態で生きることになります。

 しかし、自らの心の奥深くにある、否定的な想念の世界とも言うべき『黄泉国』、言わば、潜在意識の中にあるネガティブな感情を克服することによって、『黄泉帰る=蘇る』ことが出来るのです。

 健康、お金、仕事、恋愛・結婚、人間関係など、人生を好転させていくカギは、潜在意識の中にあるネガティブな感情を克服して、『黄泉帰る=蘇る』ということでもあります。

 そして、自分自身の中にある制限を外し、自分自身の本当の力・能力・可能性を発揮していくことなのです。

 その一番根っこにある根本的な部分が親子関係ということになります。

 親子関係の根本は、古事記においては、火之迦具土神(ヒノカグツチカミ)を産んだ伊邪那美大神(イザナミノオオカミ)が黄泉国に入る仕組みの中に隠されているということになります。


 以下の過去記事もぜひご参照下さい。

『火之迦具土神を生んだのは、岩戸(黄泉国)の中に入る為』
『「一厘の仕組みは、伊邪那美の仕組みの中に隠されている』
『黄泉国とは、「閉ざされた天岩戸」の中と同じ意味』
『天照大御神の天岩戸開き=月読命の蘇り=須佐乃男命の八俣の大蛇(ヤマタノオロチ)退治』


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